心惹かれるものに触れ、吸収できるなんて
なんて幸せなことなんでしょう!
創作に絶対不可欠な感受能力が著しく低下して
吸収も放出もままならず、不安定な状態でしたが
大切な方達のおかげで心を開くことができ
ようやく吸収ができるようになりました
空っぽのひきだしを受け容れて、これから
たくさん惹かれるものを吸収していきたいです
心が欲するままに..
四月下旬、すこし旅をしてきました
北アルプスの山並みが
白いストールをなびかせています
信州、上田へ
戦没画学生が生きられた証に触れ
(
無言館)
画家で在り続けること
時代に翻弄されても
守り抜かれたご家族の想い
残された絵画から
深く知り、学ばなければ
希望の絵画を描くために
〜 ニ日目・信州 東御 〜
散り初めの桜と朝の深呼吸
明神池のほとり
梅野記念絵画館にて開催中の
「林 倭衛(しずえ)展」へ
(1895〜1945年 上田出身の洋画家)
人物も作品も全く存じ上げない方でしたが、
無言館から程近く、そしてどこか心惹かれて..
この心の働きに我ながら深く感謝しています
大杉栄の肖像画の迫力に圧倒されつつ
やわらかな色彩で描かれた南仏の風景画に
信州の雄大な自然を重ね合わせていました
「ああ、好きだ」と心から想えるというのは
なんて素敵なことなんでしょう
そこに理屈はなく、ただそう感じられることが
嬉しくて、ただただ感動しておりました
心欲するままに訪ね歩く先々で
出逢いと感動の連鎖は続き..
一路東京へ ――「はくたか」に初乗り♪
〜 三日目・お江戸 〜
あかね画廊にて開催されていました
手塚真梨子さんの個展「道」へ
変わってゆくなか描かれたという今展の
作品は凛として力強い印象を受けました
手塚さんの作品とお話しをしていると、
自分でも気付かなかった「心のひきだし」が
あることを、教えてくださるときがあります
開かれたひきだしには、きらきらした言葉や想いのカケラが
しまわれていて、触れて幸せな気持ちになるのです
「滲む音」
手塚真梨子さん作
気付かせてもらえた心のひきだしには
鳥の詩がしまわれていました
鳥は歌う 深い谷を風に乗り
こだまし にじみ逢う想いは
顔に宿り 真世界を見つめる
とても心惹かれる作品でしたので
お嫁にいただきました^^
天使の道引きのもと、
旅の星達は一つに結ばれていきます
新宿 バー「風紋」
文壇バーとして知られ、開店から今年で54年になる酒場
このお店のママさんである林 聖子さんのお父様が、
信州で拝見しました林 倭衛(しずえ)さんだったのです!
旅の最後の夜、この日お手伝いに入られる手塚さんと
お店にお邪魔いたしました
普段、足を踏み入れることがない場所で(汗)
初めは緊張しておりましたが、、
鮮やかな赤をしたカンパリ・ロックをいただきながら
聖子さん、息子さんの卓さんと、ご常連のお客様との
興味深いお話しに夢中で聴き耳をたてておりました
文芸家、画家、あらゆる表現者の方々の悲喜こもごもが
沁み込んだ、タイムマシーンにゆられているようでした
お父様(しずえさん)のことも少しお話しくだされて
作品はもちろんのこと人物像にも強く惹かれました
再会を誓い合い、深夜の江戸を発ち旅の帰路につきました
それぞれ異なる夜空で輝いて
交わることのない旅の星達と思いきや
互いに結ばれたトライアングルは
心のひきだしで愛しい想いを奏でています。